「兵庫県山田錦主産地農業遺産推進協議会」が申請していた「兵庫の酒米「山田錦」生産システム」が、1月24日に、日本農業遺産に認定されました。今回新たに4地域が認定となり、兵庫県では、酒造好適米「山田錦」の発祥の地である北播磨・六甲山北部地域の他に、「岩津ねぎ」を核とした資源循環型農業に取り組む朝来地域が選ばれました。
北播磨・六甲山北部地域の粘土質の土壌や長い日照時間などの気候風土は元より、蔵元と産地が相互扶助する「村米制度」の歴史等も評価されています。また、穂先が地面に付く直前まで実らせる独特の栽培技術が受け継がれており、収穫前には「倒して倒さず」とも言われる景観が見られます。このような山田錦の生産システムの歴史を、伝統として未来へ継承していくきっかけとなったのではないでしょうか。
今後、2月28日に日本農業遺産認定式典にて、認定証の授与が行われる予定です。日本農業遺産の認定により、兵庫県産山田錦のブランド力のさらなる強化と次世代への継承に期待しています。
日本農業遺産とは、社会や環境に適応しながら何世代にも渡り、継承されてきた独自性のある伝統的な農林水産業と、それに密接に関わって育まれた文化、ランドスケープ及びシースケープ、農業生物多様性などが相互に関連して一体となった、我が国において重要な伝統的農林水産業を営む地域(農林水産業システム)であり、農林水産大臣により認定されます。令和5年1月時点で24地域が認定されています。〈農林水産省HPより〉