

「兵庫県山田錦主産地農業遺産推進協議会」は、山田錦の日本農業遺産認定を目指し6月に登録申請を行っており、8月に一次審査(書類審査)を通過することができました。10月4日には「世界農業遺産等専門家会議」の委員による現地調査が実施されました。現地調査では、三木市の田や営農組合、加西市の蔵、加東市の種子生産組合などを巡った後、県立農林水産技術総合センター酒米試験地で質疑が行われました。
山田錦は、兵庫県で誕生し、酒造において最高の酒米と評されてきました。全国の生産量の約6割を兵庫県産が占めており、中でも北播磨が主要な産地となっています。兵庫県産山田錦は、酒米生産に適した気候・土壌条件を備えていることに加え、きめ細やかな種子管理や、「村米制度」という酒米生産農家と酒造家が対等な関係を築きながら共に成長してきた歴史なども評価されています。
今後、12月に農林水産省で二次審査会が行われ、来年1月ごろに結果が発表される予定です。日本農業遺産の認定により、兵庫県産山田錦のブランド力のさらなる強化と魅力の発信につながることを期待しています。
日本農業遺産とは、社会や環境に適応しながら何世代にも渡り、継承されてきた独自性のある伝統的な農林水産業と、それに密接に関わって育まれた文化、ランドスケープ及びシースケープ、農業生物多様性などが相互に関連して一体となった、我が国において重要な伝統的農林水産業を営む地域(農林水産業システム)であり、農林水産大臣により認定されます。令和5年1月時点で24地域が認定されています。〈農林水産省HPより〉