育種家種子を持つのは兵庫県だけ。
厳格に管理されています。
兵庫県で誕生した山田錦は生誕以来、その特性を守るために厳格に管理されています。突然変異や多品種との自然交配などで元の系統の遺伝的な特性が変わってしまう危険性を回避し、“自殖弱勢”(自殖を繰り返すごとに特性が少しずつ低下すること)という遺伝的に避けられない特性の低下を軽減するため、山田錦14系統の複数の系統で特性を維持しています。
山田錦14系統から
原原原種(育種家種子)を選抜。
山田錦本来の特性を守る。
農家が育成する山田錦の種子をつくるために、まずは山田錦14系統から原原原種(育種家種子)を選抜し、原原種を生産。この原原種から原種(「種子」をつくるための種子)を生産します。そして原種を使って種子(農家が利用する種子)が生産され、ようやく酒造りに使われる山田錦が栽培されることになります。
関係団体の連携によって
山田錦の種子が守られています。
原原種の生産は兵庫県立酒米試験地で行われ、種子生産は山田錦の産地にある加東種子生産組合が担当。種子の純度を守るため、異型、落ち生えの除去を徹底しています。また、出穂以降は兵庫県、農林事務所、農業改良普及センターおよび農作物改良協会の立ち合いで「ほ場審査」を数回実施するなど、兵庫県内各団体が連携することによって優良種子(純正・健全・良質)生産が行われています。