
1936 年、日本酒の原料である酒造好適米(酒米)のひとつ、酒米の王者と呼ばれる「山田錦」は、兵庫県で誕生しました。誕生以来90 年にわたり、兵庫の恵まれた気候・土壌・地形と生産者の酒米づくりへの情熱と努力によって、「兵庫県産山田錦」は、全国の酒造家や杜氏が認める酒米の王者として、その名が全国で知られています。
兵庫県では、最高の品質を守り続けていくため、厳格な種子管理と栽培技術の向上を図る努力が続けられてきました。行政とJA、地域との連携によって、その歴史が脈々と受け継がれています。この伝統と技術によって、2025 年1 月24 日には、兵庫県北播磨・六甲北部地域の「兵庫の酒米『山田錦』生産システム」が日本農業遺産に認定されました。近年では、地球温暖化による栽培環境の変化や人口減少による次世代の担い手の育成などの課題解決に向けた検討も行っています。
今回、生誕90周年の節目を迎えるにあたり、兵庫県、全国農業協同組合連合会兵庫県本部および兵庫県酒米振興会では、90周年ロゴとポスターを制作しました。今後、90周年を記念した事業や情報発信などの活動を行ってまいります。
また、各界からお寄せいただきました御祝のメッセージをご紹介いたします。(別添資料)
これらの「兵庫県産山田錦」への皆様からの信頼と期待にお応えできるよう、関係者一丸となって取り組んでまいります。
100 周年に向けて、新たなスタートを切った「兵庫県産山田錦」にぜひご注目ください。
■90周年ロゴ・90周年記念事業(予定)について

黄金色に実った稲穂をモチーフとし、「酒米の王者」としての伝統と風格を表現しました。
カラーは、実りの黄金、祝祭の赤、そして品格を支える黒。
90 周年という金字塔にふさわしいプレミアムな高級感を表しています。

■山田錦90年のあゆみ
母親「山田穂(やまだぼ)」、父親「短稈渡船(たんかんわたりぶね)」の人工交配により、兵庫県立農事試験場 種藝部(当時の明石市)および酒造米試験地(現在の兵庫県立農林水産技術総合センター 酒米試験地)で誕生しました。

■山田錦の特徴
- 大粒で心白が大きいため、高精白が可能で均一な麹をつくることができる。
- 雑味の原因となるタンパク質が少なく、まろやかな味わいの日本酒を造ることができる。
- 醪の中で溶けやすく、低温でじっくり時間をかけて発酵させる吟醸造りに向いている。

■兵庫県産山田錦
兵庫県の山田錦産地は、絶好の気象条件と地形・土壌に恵まれており、高品質の山田錦を産み出す日本一の山田錦産地です。
山田錦の産地は、六甲山の北側、標高50 ~ 150m の山麓や谷間に段々に広がります。

瀬戸内海式気候のため、温暖で日照時間が長く、降水量は少なめ。しかし、六甲山系に暖かい空気が遮られ、稲の登熟期には夜の気温が低く、1 日の最高気温と最低気温の差が10℃を超えるため、稲の実りが良くなります。
また、この地域に広がる水分や養分の保持力の高い粘土質の土壌が山田錦栽培に非常に適しており、1m程度まで伸びた稲の根が下層の水や養分を吸収して成長します。
全国で生産される山田錦の約6 割は兵庫県産であり、「兵庫県産山田錦」は上位等級比率が圧倒的に高い最高品質を誇っています。

■日本農業遺産「兵庫の酒米『山田錦』生産システム」
兵庫県北播磨・六甲山北部地域で継承されてきた、酒米栽培に適した気候風土を活かした農業や品質の高い山田錦を栽培する技術や兵庫県ならではの種子生産システムの構築などが認められ、2025 年1 月、「兵庫の酒米『山田錦』生産システム」が日本農業遺産に認定されました。






